長野店スタッフブログ

ルビーの加熱と非加熱

新年を迎え

今、店内ではルビー商品を通常よりも数多くご紹介しています。

なぜルビーなのかと言いますと・・・

 

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ルビーという宝石は

「仁愛」や「魔除け」等の意味があり、

成人のお祝いや還暦のお祝いに

贈るにふさわしい宝石なんです。

 

 

さて、ここからが今日のお題なのですが

このルビー、

近年、加熱・非加熱という言葉が

お客様からもよく聞かれるようになりました。

 

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(加熱ルビールース ミャンマー産)

多くのルビーが色調や外観を改善するために加熱処理が施されています。

非加熱とは原石をカットする前に

原石を見続けてきた熟練の方が

長年の経験と勘で加熱をしなかったというものです。

カットしてみたら美しくなかったので

後で加熱処理をする。ということは行なっていません。

 

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(非加熱ルビールース モザンビーク産)

加熱処理を施せば良かったと

悔やむ非加熱ルビーも存在しているのではないかと思います。

現に加熱の方が美しい色だと感じる非加熱をいくつか見ています。

よって、加熱ルビーより非加熱ルビーの方が

良いと単純に考えてしまうのは少し危険だと思うのです。

 

 

宝石は

美しさの要因、透明度・カットの良し悪し、純色等々と

色の濃淡で品質評価をし、価値が決まります。

この評価が高く

それでいてそれが加熱処理を施していないとなると

希少性が高く、価値も加熱の6倍ほどに跳ね上がります。

ただ加熱を施さなかったという非加熱はどうなのでしょう・・・

 

全ての宝石は

まず、美しいと感じるかどうかです。

宝石にはいろいろな言葉がつきまといます。

真珠の「調色」と「無調色」、「花珠」も同じような事が言えると思います。

 

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(ケースから出したルビールース  左:非加熱  右:加熱)

 

宝石を見る時に一番大切な事は

どんな宝石もご自身の目で見て

美しいと感じるかどうかです。

 

 

素晴らしいモノというのは

本来、鑑定書・鑑別書・言葉など不要で

その質と価値はそのモノ自体の存在が証明しているのではないでしょうか。

 

吉田でした。